にいがたの次世代へ贈るエール
夢に向かって漕ぎ出そう 未来を目指して飛び出そう
清水亜久里さん、清水礼留飛さん、當銘孝仁さんがトークショーに出演
公益財団法人新潟県スポーツ協会は、公益財団法人新潟県スキー連盟、新潟県カヌー協会と共催で、一般社団法人三条市スポーツ協会、一般財団法人燕市スポーツ協会、ラミコジャパン株式会社の協賛により、プレ創立100周年記念アスリート・トークショーを開催しました。
令和8年1月17日(土)、BSNアナウンサーの高松みなみさんをモデレータ―に、清水亜久里さん、清水礼留飛さん、當銘孝仁さんの3名のアスリートの皆さんから、夢を持つことの素晴らしさや、日々の生活での目標設定、挑戦に活かせる実践的なヒント、そして、その一歩を踏み出す勇気を与えていただきました。

オープニング 左から清水亜久里さん、清水礼留飛さん、當銘孝仁さん、高松みなみさん
<トークショー要旨>
(1)トークセッション
トークテーマⅰ 私の原点、夢の始まり
高松さん: アスリートの皆さんが、どのようにして競技に出会い、夢を抱くようになったのか、その原点についてお伺いします。
亜久里さん: 妙高市の出身ですが、スキー文化が根付いている地域なんです。父親がスキージャンプの選手だったので、その影響で半強制的に小3からジャンプを始めました。この競技は、恐怖心を取り払い、ジャンプのコツ・ポイントを体得することで爆発的に成長できる競技なんです。小学校の頃は成績が伸びなかったのですが、中3でようやく全国大会に優勝して、それから世界を目指すようになりました。
礼留飛さん: 兄と一緒に小1からジャンプを始めて、高校卒業後は札幌で一人暮らしを始めたこともあり、振り返ると、地元の人たちの温かい応援があったからこそ強くなれたんだと思っています。私も小6のとき、あることをきっかけに、そこから飛躍的に成績が伸びました。
高松さん: 北海道に移ったとき、新潟とのギャップはありませんでしたか。
礼留飛さん: 自炊が始まりましたが、味噌汁に出汁を入れなきゃ美味しくならないことを知らなくて、不味い味噌汁を飲んでました。
一同: えー!
高松さん: ではここで、スキージャンプの空を飛ぶような感覚を体験いただきたくて、動画を用意しましたので、ご覧ください。
☆スキージャンプのショート動画数本(計1分ほど)を上映
高松さん: 當銘さん、どう思いましたか。
當銘さん: いや~、イカレテマスね。怖すぎます(笑)。
高松さん: スピードはどれくらいですか。
亜久里さん: 大きいジャンプ台で時速90kmくらいですね。

清水亜久里さん
高松さん: 高速道路を走るくらいのスピードですね。ジャンプ台の角度は、どれくらいですか。
亜久里さん: 最大で36度、そこに立つと、まるで壁ですね。
高松さん: 空中で飛んでいるときは、どんな感じですか、礼留飛さん。
礼留飛さん: 空中はめちゃくちゃ気持ちいいです、飛距離が出るほど、いいですね。飛び出した直後に、飛距離がどれくらい出るか分かるんです。ピタッと姿勢が決まるとK点を超えられるし、そんなことを注意して見てもらうと、観戦が面白くなりますよ。

清水礼留飛さん
高松さん: 着地のときの衝撃は、どれくらいあるのですか。
亜久里さん: 皆さんが思っているより、大したことないんです。ただ、K点を超えると平らに近づくので衝撃が強くなりますね。
高松さん: お話を聞いて、當銘さん、やりたいと思いませんか。
當銘さん: まったく思わないですね(笑)。怖すぎますけど、地面からどれくらいの高さがあるんですか。
亜久里さん: 選手によって飛行曲線が高い人と、低い人で違うんですけど、だいたい3~4メートルくらいですね。
高松さん: なかなか聞けない貴重なお話でした。次に、當銘さんはどうでしたか。
當銘さん: 沖縄県糸満市出身ですけど、ハーレーというボートを漕ぐ伝統行事があって、小さい頃はそれをすることが夢でした。高校生のとき、バイト先の先輩から誘われて始めたのがカヌーのきっかけです。家庭は経済的に豊かではなかったけど、父親はスポーツにだけは理解があったので。
高松さん: では、続いてカヌーの映像をご覧ください。
☆カヌーの映像(https://youtu.be/FuOd3fjxhZQ?si=MTfiEkHs-MRF2MqO)を上映しながら、當銘さんが解説
高松さん: スピードは結構出てますよね。
當銘さん: 90kmには程遠いんですが、最高で時速20kmくらいですね。
高松さん: 全長5メートルのカヌーとのことですが、コントロールするのは難しくないですか。
當銘さん: やり始めることの難しさはトップクラスじゃないかと思ってます。片方でしか漕がないのでまっすぐ進まないし、レースのスタートラインまで行くことすら難しい。でも、小さい頃から始めると大丈夫です。
高松さん: どこの筋肉が重要になりますか。
當銘さん: 全身ですけど、船と接するのは片足と片膝だけなので、上半身より下半身が大事です。あとはリズム感ですね。

當銘孝仁さん
礼留飛さん: ジャンプは空中ですので、やはり体幹が大事ですね。
亜久里さん: コンバインドは、北欧ではキングオブスキーといわれ、ジャンプの瞬発力とクロカンの持久力の両方が必要ですけど、3対7の割合で持久系に比重を置きます。
トークテーマⅱ 競技人生における挫折や困難に直面したときのエピソード
高松さん: 競技人生における挫折や壁は、どんなものがありましたか。
亜久里さん: 挫折は特にないけど、すごく嫌なことが一つあって、それは、礼留飛がメダルを取ったときで、選手としてもそうですが、兄として先を越されたことが悔しくて、「礼留飛のお兄ちゃん」とラベリングされたことが嫌でしたね(笑)。それともう一つ、困難ということでは、Bチームになった僕が、若手選手のAチームに勝ったんですけど、結局、ワールドカップには出場できなかったんです。そのとき思ったのは、諦めることの大切さです。それは投げ出すことではなくて、別の方法や違う方向に転換して、次のチャンスを掴むためのものなんです。実際、その年の全日本選手権で優勝することができたんです。この敢えて「諦める」ということは、スポーツに限ったことではなく、どこでも通用することだと思います。
礼留飛さん: 中学・高校と順風満帆で来て、銅メダルも取って、次に金メダルを目指すためにこれまでのやり方を変えたんですけど、それがうまくいかず、もとのスタイルにも戻せなくなったことが衝撃でしたね。自分の感覚をずっと大切にすべきだったと今でも思っています。つまり、やると決めたら継続してやり抜くことがとても大事ですが、一方で、何をやらないかを決めることも大事ですね。
當銘さん: カヌーは個人競技ですけど、コーチや協会を含め、チームとして機能しないと精神的にかなりしんどいんだということを痛感しました。そのときは、かなり追い込まれて、そこから立ち直るのにも時間がかかりました。逆に、周囲の人たちが同じ意思をもって、お互いに高め合える関係にあると、すごく楽しくやれる。今は、仕事しながら競技を続けていますけど、一緒にいて楽しい人たちですので、そこはすごく重要なことで、毎日楽しく過ごせています。

トークテーマⅲ 「好き」を続けること、夢を追いかけること
高松さん: 競技への情熱をどのように維持し、どのように夢を追いかけ続けてきたのかについて、お話をいただきます。

高松みなみさん
亜久里氏: 目指すところが高くなるほど現実とのギャップが大きくなって、苦しくなるけど、まずは目の前のことをしっかりとやることが大事になると思います。また、「勝つこと」自体が好きになると、逆に勝てなくなるんですよ。だから、ジュニア世代は、ただ競技を楽しむことが大切なんです。勝つことを目標にすると、競技がつまらなくなって、いずれ続かなくなりますね。
礼留飛氏: 大人になっても、競技の第一線から離れても、夢を持つことはすごく大切で、目指すゴールがないとどこに向かっていいか分からないですから。今の私の夢は、教えた子どもたちがメダリストになることですけど、夢を持ち続けるとそれがだんだんと目標に変わってきます。そもそも「好き」でなければ続かないけど、継続することと、あとはチャレンジしていくことですね。人生は常にチャレンジだと思っていて、2年前に現役を引退したんですけど、来月の国スポでの優勝に向けて、今、チャレンジしています。
當銘氏: ちょっと違う観点ですが、最近は若い子たちと一緒に仕事しているんですけど、ギャルみたいなマインドでいることですね。こんな寒い新潟でも短いスカートで歩いて、「私たちって最強」みたいな、いい意味で「バカになる」ってことです。周りが羨ましがるくらい楽しそうなマインドでいることが大事だと思いますね。
トークテーマⅳ 地域とともに歩むアスリートとして
高松さん: 競技を通じて感じた地域への想いや、地域貢献の取組、そして次世代の子どもたちにどのように地域と関わって欲しいかについて伺います。
亜久里氏: 地元があったからこそ競技を続けられたと思っています。今は、日本ビールのコーチとして地元で子どもたちを育てていて、有望選手の選抜チームもあります。自分がやってきたことを最善化して、地域を盛り上げて、地元に恩返しをしたいと思っています
礼留飛氏: 妙高で生まれ育ったからこそ今があると思っています。ジャンプに必要なジャンプ台の整備には地元の人たち何十人ものの支えが必要なんです。ジュニアのときにそれを地元の人からで教えてもらって、感謝の気持ちを持っているからこそ、それが競技に臨むときの力にもなっています。
當銘氏: 沖縄に戻って地元の青年会でハーレーを教え始めてから、参加者が増えています。大人がカッコつけて、そこに入ってくる若い子が、ヤンチャな子もいるんですけど、憧れるようなモデルになることが大切なんです。一緒にいて楽しいと思ってもらい、一人のカッコいい「にぃにぃ(親しい年上の男性)」であることを大事にしています。

(2)質疑応答
ⅰ 競技を辞めたいと思ったとき、どうやって乗り越えてきたか(事前質問:成人女性から)
亜久里さん: 経済的サポートが厳しくなったときに、続けることが難しいことがあったけど、なんとかやってくることができました。
ⅱ ほかにやってみたい競技はあるか(事前質問:成人女性から)
亜久里さん: スキーは個人競技なので、サッカーとか、バレーボールとか、団体競技をやってみたいですね。チームみんなで喜べるような。
礼留飛さん: サッカーもバレーボールもやってたと思うけど…
亜久里さん: 遊びじゃなくて真剣にやってみたい。けど、自己中なのでチームプレーは向いていない。
礼留飛さん: スケボーとスノボーをやってみたいですね。
當銘さん: ピラティスをやってみたいですね。カヌー以外できないようになっているようなので、一旦、リセットしてみたい。
ⅲ 試合に臨むための気持ちの整え方(事前質問:成人男性から)
當銘さん: 日によって気持ちが乗らないときもあって、そんなときは最悪ですけど、大事な試合のときは、しっかり気持ちを作っていきます。
礼留飛さん: 気持ちが乗らないということはないですね。準備をしっかりして臨んでますから。ただ、調子の良し悪しはありましたね。
亜久里さん: 「求めない」こと、ですね。結果を求めると、変に考えたり、余計なことをやっちゃったり。だから、やってきたことを信じて、結果は求めないという、達観ですね。
ⅳ 小学生のとき、どんな性格だったか(会場の小学生の保護者から)
亜久里さん: マイペースな子でしたね、今もそうですけど。
礼留飛さん: だから、出発時間ギリギリにならないと動かないよね。
當銘さん: 給食の牛乳が大嫌いで、先生と何度もバトルしました。でも、牛乳は飲まなくても背は伸びますよ(笑)。
ⅴ 礼留飛さんに、そのお名前について、感想を教えて欲しい(会場の成年男性から)
礼留飛さん: 子どもの頃は特徴的で好きじゃなかったけど、競技成績が出始めてからや社会人になってからは覚えてもらいやすいという利点もありました。ただ、「飛ぶ」という字が使われているので、ジャンプをやっていなかったら、どうしていたのかなと思うことはあります(笑)。
(3)クロージング ゲストからのエール
高松さん: いよいよ、お開きの時間が近づいてきました。最後に、皆さんから力強いエールをお願いします。
亜久里さん: 今日は、ありがとうございます。結果を気にせず、まずはやってみることが大事です。是非、なにか始めてみてください。
礼留飛さん: 本日はどうもありがとうございました。21日間の法則というのがあって、何かを21日間続けると、もうやめられなくなるそうで、エビデンスもあります。何でもいいですので、是非チャレンジしてください。
當銘さん: スポーツでもなんでも継続することが大事です。それと、今の話とも関連しますが、朝起きて一番ダルいと思ったことをやると、その日はいい日になります、エビデンスはありませんが(笑)。
高松さん: 本日のトークショーが、ご来場の皆さんにとって、未来を切り拓くきっかけとなることを心より願っております。以上を持ちまして、アスリート・トークショー「にいがたの次世代へ贈るエール」を閉会させていただきます。本日はありがとうございました。

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